◎磁場の作用と自律神経の機能の活性化
磁気治療器の働きの重要なものの一つに、自律神経に対する作用がある。
このようなことを述べると、次のように反論されることがある。それは、「自律神経の機能は、人体においては、昼間は交感神経優位状態であり、夜間は副交感神経優位状態となる。すなわち、自律神経機能は昼と夜とでは互いに、ほぼ逆になっているはずである。それにもかかわらず、磁気治療器は昼間使ってもよいし(磁気ネックレス、磁気腹帯、磁気バンド等)、夜間使ってもよい(磁 気枕、磁気寝具等)というのはおかしいのではないか?昼間使ってよいものは、夜間使っては具合が悪いはずだし、その逆のこともいえると思うが.....」ということである。
磁気の治療効果と自律神経機能との関係は、複雑である。そのわけは、次のようなことがあるためである。 自律神経機能には、一個人の昼と夜だけではなく、自律神経機能のバランスには個体間にも差がある。人体には交感神経緊張型と副交感神経緊張型とが存在すると以前はいわれていた。このことについては、有名なエピンゲルとヘスが薬物を使ったり、その他のテストを行ったりして、このような二つの型に分類したわけである。
しかし、その後、交感神経と副交感神経とが同時に刺激に対して反応しやすい人と、反応しにくい人があることがわかってきた。したがって、これを含めて分類すると四つの型があるということができる。
すなわち、
@交感神経の興奮しやすい人
A副交感神経の興奮しやすい人
B両方とも刺激されやすい人
C両方とも刺激されにくい人 である。
自律神経機能はこのように複雑であるが、その後、ベルグマンは、自律神経機能が敏感または不安定な体質を有する人を、自律神経不安定症と呼んだ。ベルグマンの考えでは、交感神経緊張型とか副交感神経緊張型とに分けるのではなく自律神経機能が安定しているか、不安定であるか、という見地より区別しているわけである。
その後、わが国において沖中重雄教授らは、メコリール試験という方法を使って、人体をS型(交感神経過反応型)とP型(交感神経低反応型)およびN型(中間型)とに分けている。そして健康若年男子では、S型40%、N型55%、P型5%であると記している。
これに対して老年では、これとは逆にP型が70%に及ぶと述べている。
また、若年女子では、性周期に関係して、型が時期的に変動すると記している。すなわち、一般に一個人の昼と夜だけでなく、各個人の間でも、また性別によっても、年齢層によっても差が生じていることになる。
沖中教授らは、薬物を用いた方法でなく、自律神経機能を客観的に把握する方法を追究することが、 将来は必要であると述べている。
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